ごあいさつ
社会福祉法人蘇清会は1993年に創設され、一昨年には30周年を迎えました。これまで紆余曲折ありましたが高齢者福祉施設としての責務を果たしてこられましたことは山都町の蘇陽地区、清和地区の皆様の御協力とご理解の賜であります。これまでの蘇清会の役員・評議員の方々の健全な経営へのご尽力があり、そして取り分け職員の利用者の皆様に対する心をこめたケアがあってのことであります。行政や関係機関との連携協力とご指導のおかげで現在の蘇清会があります。
また、この四半世紀の間にもさまざまな法改正があり、蘇望苑も変革しながら地域に根ざした福祉施設として事業を展開して参りました。しかし4年前の2月頃から日本国内はもとより世界中が新型コロナウィルスの脅威にさらされる状況となり、医療の崩壊や経済の崩壊がささやかれるようになって未知のウイルスとの終わりの見えない闘いを強いられて参りました。
現在コロナの収束は見通せず、まだ安心できる状況ではありません。今後はコロナにより生活も様変わりし、社会福祉法人の経営も一段と難しい局面へと移行していくことを視野に入れた対策をしていくことが必要となって参ります。今後2040年頃までは緩やかながらも高齢化が進んでいきます。そして働く世代である生産年齢人口の減少には依然として拍車がかかることに変わりがないことと言えます。本当に先行きが不安な時代を迎えておりますが私どもに出来ることを模索しながら高齢者である利用者の皆様を病気にさせない、弱らせない為の予防医療、予防介護はもとより新型コロナをうつさない、もらわない対策の徹底をしてまいります。このように先が見通せない世情が厳しい状況ではありますが、利用者の皆様全ての人がこれまで地域を支え、国を支えてこられた人達に間違いがないと言うことです。このことを念頭に置いて尊敬の気持ちを持ってケアにあたっていくことが社会福祉法人、蘇清会が目指す最も大切なことであります。このことが利用者の皆様の心を安定させ笑顔にすることになります。そして、職員も笑顔に、ひいては蘇望苑全体が笑顔になることを目標として努力していきたいと思います。
昨年は辛い記憶ですが、1月1日の16時頃に発生した能登半島地震の惨状。正月の宴の準備をしている最中であり、全国の皆様がテレビから流れてくる悲惨な現状を目の当たりにされたことと思います。地震の驚異をまざまざと見せつけられました。そして更には当地方を豪雨災害が追い撃ちを掛け、被害は深刻な状況となっています。犠牲となられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに被災された方々に心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興がなされることを切に願っております。
おわりに、本年が皆様にとって、そして日本にとっても穏やかなより良い年でありますように。
社会福祉法人蘇清会
理事長 橋野 和仁